室温硬化型(RTV)シリコーンゴム(二液型)概論

室温硬化型(RTV)シリコーンゴム(二液型)概論

2016年10月09日(日)8:03 PM

②2液型RTVシリコーンゴム
 2液型RTVシリコーンゴムは、液体あるいはペースト状の主剤と硬化剤(触媒・キャタリスト・キュアリング
 エージェント)とからなり、使用前に一定の割合で混合し、必要に応じて脱泡して用います。ポッティングあ
 るいはキャスティングなどをしてから、室温や加熱キュアーすることによってゴム状弾性体が得られます。
 2液型の硬化は、いわゆる深部硬化型で、硬化反応が全域で進行し、これが1液型との大きな差であり、メ
 リットになっています。硬化速度は触媒の種類と量、温度や湿度等によって比較的容易にコントロールされま
 す。硬化時に発熱がなく、この点で他材料に悪い影響を与えません。一般的に2液型RTVシリコーンゴムは、
 他材料に密着しにくいといわれてきましたが、2液型RTVシリコーンゴムに優れた密着性を持たせたものが、
 開発されています。
    a)基本組成
  2液型RTVシリコーンゴムの基本組成は次の通りです。
  ⅰ)ベースポリマー(一般的には末端に官能基を持ったジオルガノシロキサン)
  ⅱ)架橋剤(ベースオイル同志をつなぎ、架橋させて三次元ゴム弾性体化するための3官能以上のシランまた
    はシロキサン)
      ⅲ)ベースポリマーと架橋剤を反応させるための硬化触媒。
  ⅳ)充填剤(補強用、増量用)
  ⅴ)その他の添加剤(顔料、防錆剤)
  2液型RTVシリコーンゴムは、これらの成分を基本的に次のように分けています。
       2液型RTVシリコーンゴムの必須成分の組み合わせ

     Ⅰ    Ⅱ    Ⅲ
  主   剤 ベースポリマー
 架  橋  剤

 ベースポリマー

 ベースポリマー
 硬 化 触 媒
  硬 化 剤 硬 化 触 媒 架  橋  剤
 硬 化 触 媒
 架  橋  剤
  反 応 型 縮合型の大部分 縮合型の一部

 付  加  型

 b)硬化機構
  2液型RTVシリコーンゴムの硬化機構は大別して、縮合反応型と付加反応型があります。
     ⅰ)脱アルコール縮合反応
      2液の混合によって、縮合反応が起こり、副生物としてアルコールが出ます。
      アルコキシ基が存在したところが架橋点となって、網目構造が形成されゴム弾性体になります。
      ⅱ)付加反応
   付加型反応では副生物が発生しないのが特徴です。
   この反応は、貴金属系触媒で進みますが、触媒毒(これらの触媒を触媒作用のない不活性化合物にする物
   質;硫黄、リン、窒素、錫等)が存在すると硬化が阻害されます。
   

               縮   合   反   応    型                付   加   反   応   型
硬    化      速    度触媒添加量で調節。温度依存は小さい

温度依存は大きい。加熱促進可能。

硬  化  時  の  副  生  物水、アルコール、水素の発生あり。なし。
触媒毒による硬化阻害ほとんどなし。硫黄・リン・窒素・錫等を含有物質に注意。
金  属  の  腐  食あり。防止策が講じられている。ほとんどなし。
線    収    縮    率0.1~0.8%0.1%以下(室温硬化) 1.0%(加熱硬化)
自  己  消  炎  性なし良好

 



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